「月ごもりの日、黒き鬼船が都に訪れる。
その鬼船は百千の軍勢を率い都に災禍をもたらすという」
鈴鹿山の古い言い伝えだ。

ある日、鈴鹿山の統領・大嶽丸は海国の大軍を率いて、荒川に差し掛かかった。
荒川最強の妖・荒川の主を潰し、最強の鬼・酒吞童子と茨木童子が統べる大江山に進む。

荒川の主の意思を受け継ぐ金魚姫は、稀代の陰陽師・晴明と共に大嶽丸を止めることを決める。

一方、大江山では、源氏の陰陽師である源頼光とかつて源氏の刀であった鬼切もやってくる。
数えきれないほどの葛藤がありながらも、共同の大敵を倒すため、
源氏の陰陽師と大江山の妖は同盟を結ぶことになる。

ただし、大江山は海国軍の通過点にすぎない。
大嶽丸の目的は一体何なのか…

すべての民のため、都を守るため、
鈴鹿山と平安京の最終決戦が始まる…

ミュージカル「陰陽師」～海国の章～を皆様にお届けすべくカンパニー一同必死に誠実に作品作りに励んでおりました。ですが、皆様もご存じの通り、中止となってしまいました。
ですが、あの時も……
「このまま終わるはずがない。信じていればまた皆さんと必ずお会いできる……」

皆さんと一緒に多くの苦難を乗り越えた結果、この日を迎えることができました。

ミュージカル「陰陽師」は皆さんと共にあります。
これからもミュージカル「陰陽師」をよろしくお願いします。

（演出・脚本・作詞　毛利亘宏より）