『なんて素敵にピカレスク』
とある街を仕切るマフィア「カポネ・ファミリー」に二人の手下がいた。ひとりはすご腕のルチアーノ、もうひとりはドケチで有名なランスキー。反りが合わない二人だが、ある日、ボスからコンビを組むように命じられる。嫌々ながら任務に就く二人。しかし、お互いのピンチを助け合ううちに息も合ってくる。あるとき、ルチアーノはランスキーに病気の弟がいることを知り、ランスキーが金を必要とする事情を悟るのだが……。

『天使を憐れむ歌。』
天使のミカエルは人間界の女性に片思いし、いつも天界から彼女を見つめていた。一方、決して結ばれない恋にとらわれるミカエルを、天使の仲間たちは心配そうに見守っている。ある日、ミカエルは「死期が近い人間のリスト」に恋しい人の名前を見つけてしまう。「なんとか助けたい」と思い詰めたミカエルは、物知りの天使に相談。仲間の不安をよそに人間界へ降りていく……。しかし、それは天使にとって命がけの行為なのだった。